電波にとって伝導体は通信距離を大きく阻害する障害物です。金属が1番影響しますが、実際の現場で影響を与えることが多いのは「水」の存在でしょう。
海水の影響は海洋で使う可能性がある無線機にとって対策しなくてはならない大きな問題です。その中でも水面すれすれで漂流中の「人」が救難を発する場合は
波が大きく影響するのです。
この波問題は、断続的に電波が遮られるために起こります。ですので携帯通話など通信をし続けなくていけないタイプの通信で影響が出やすくなります。海洋救難の現場では海が荒れているからこそ救難になりがちなのであって、波浪が高い状況でも通信が出来るビーコン製品を選ばなければなりません。
SEAKER-L3では、波の影響を受けにくい瞬間送信を採用しています。
→SEAKER_L3の技術:通信が0.4秒で完結するフォーマット(リンク先7月公開予定)
瞬間で通信が終わり、それも複数回送信します。1回でも波の影響を抜ければ通信が成立する設計です。そして、波は谷底があり、また頂上もあります。荒天で高い波の頂上が来たときは逆に荒れた海だからこそ遠くまで電波が届くようになります。