遭難なんかそんなに有る事じゃないし、いつも遊んでいるところは圏内だから大丈夫
と言う方に実際に海で泳いでスマホを使った、とある船長さん「彼」のケースをご紹介。
「実話を元に構成しています。これは現実に起こったことの顛末です」
その日はカヌー形状の小舟レースの日、彼はカヌーの安全のために併走するサポート艇の船長さんです。
事件は岸から6〜7㎞ほど沖合で起こりました。だんだん波が高くなってきてカヌーが安定しなくなってきたのです。
実はその日の午後に近海で突如発生した台風の影響を受け始めていたのです。
サポート艇だった彼はレースを中止しカヌーを牽引して港に戻ることにしました。
ひっくり返ったりしてカヌーの乗員は上手く牽引ロープを結べません。そこで彼はロープを持って海に飛び込みました。ポケットには防水スマホが入ってました。
その時、母港にいる「友人」が電話を掛けてきました 台風の発生を心配したのです。スマホは着信ベルを鳴らし始めました、彼は慌てずスマホを泳ぎながら取り出し・・・気が付いたのです。
「濡れてるとスマホは操作出来ない」
そうなのです。タップやフリックなどの操作は乾いた状態で動くように設計されているため濡れた状態で操作するのは至難の業です。しかし彼はさらに、困難に直面します・・・
「立ち泳ぎで腕を空中に上げたままにするのはとても大変、すごく疲れる長時間はムリ!!」
腕を空中に上げると頭が沈んでしまいます。浮力がまったく足りないのです。
ともかく、「今は通話をしている状況じゃない」無視だ!と・・・でも何度も電話が掛かってきます。友人は遭難したんじゃないかと心配になっていたのでした。
何度も掛かってくるのは「重要な要件かも知れない」彼はそう思って頑張って立ち泳ぎをしてなんとか着信操作をする事が出来ました。彼は「まるで全力疾走したような運動量でした」と後で語っています。
そして、またまた気が付いてしまったのです。
「電話が繋がらない」
ナゼだ!と彼は思いました。画面にはビンビンに「アンテナアイコンが立って」います。間違いなく圏内の表示が出ていました。なのに着信できないのです。仕方がない、彼は再度着信を無視して牽引作業をつづけたのでした。苦闘の末、作業を終えて自分の船に戻った彼は、やっと電話に出ることが出来ました。
「さっきは繋がらなかったのに、船に乗っただけで繋がるなんてナゼなんだろう?」
困惑しながらもスマホの友人が「台風が来てるぞ!」と叫んでいるのが聞こえました 彼は疑問を脇に置き返事をしはじめました。ところが通信トラブルはこれで終わりませんでした。
「会話が出来ない」
友人が言っている事はなんとか聞き取れましたが、コッチの声が届かないようです。
え?聞こえない?なんで?・・・電話こわれたのか!?まじか? 友人は一生懸命電話の向こうで注意喚起を伝えてきてくれます。でも返事が出来ないのです。「彼」はとうとうあきらめて そっと電話の電源を切りました・・・・
・・・後で原因が分かりました。マイク部分に水が入って音を遮断していたんです。
友人は心配して深夜まで港で待っていてくれました。「怒ってたけどね(笑)」と彼は笑って言います。
スマホ自体は防水でも会話出来ない事があるんだと彼は思い返しています。水中に電話があると通信出来ない事は知っていましたが、水面での使用があんなに難しいなんて・・・
ー携帯電話は海ライフラインとしては不適ですー
QUADRA PLANNINGはスマホやガラケー(携帯電話全て)は海でのライフラインとしては不適と考えています。携帯エリアが水面では半分ほどに狭くなりますし、波が少しでも立てば能力が著しく低下します。音声以外のアプリや、スマホ固有の救難コール機能も信頼出来る動作とは決して言えません。
チャンと使えるSEAKER_L3を装備してください、その方が安全です。